中国人の思想構造―21世紀の中国を予見する |邱 永漢
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中国人の思想構造―21世紀の中国を予見する
邱 永漢
中央公論新社 刊
発売日 2000-09
価格:¥560(税込)
一流の分析眼 2005-06-09
この本を読むまでは、私には世俗的な財テク本の著者位の認識しかなかった。読後おおいに認識を改めた。彼は一流の分析眼をもった東アジア情勢のアナリストでもあったのだ。その筆は中共の頑迷さも、台湾の未成熟な民主主義も鋭く批判しかつ具体的な提言を行っている。本が出版されたのは97年だが、その後事態はほぼ著者の予測するように推移している。例えば“この調子でいけば。。。総統まで国民党から民進党に入れ替われる可能性なしとしない。”(p.23) また彼は大陸での不動産ブームの復活を予言しており、その後の上海の価格の推移をみてもわかるとおり、その予言は実現した。台湾人の気持ちも(筆者は李登輝と高校の同級生)、大陸の考えも理解できる筆者の多面的なアプローチからは大いに学んだ。大前研一の中国3部作とあわせて読むと一層理解が深まるだろう。(両者とも中国に対し、一種の地方分権的な連邦制を提言あるいは予言している事は興味深い。)最近のヒステリックな反中本よりよっぽど役立つ1冊であった。もっと多くの人に読まれることを期待するが、同時にその後の事態の推移にあわせた改定本の出版も望まれる所だ。
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この記事は2006/4/19に作成しました。
